日本教育心理学会第62回総会

講演情報

ポスター発表(人格)

[P] ポスター発表(人格): P227-P233

2020年9月19日~21日

[P229] 先延ばし傾向の強い者はどんな課題でも先延ばしするのか(1)

課題の重要度に関する検討

田村 美恵1, 松原 諒2 (1.神戸市外国語大学, 2.富士貿易株式会社)

キーワード:先延ばし行動、課題の重要度、先延ばし傾向

大学生を対象として,重要度が高い課題(高校時代のセンター試験勉強)と低い課題(高校時代の定期テスト勉強)について,先延ばし傾向の個人差との関連で,課題への着手を先延ばしする程度に違いが見られるのかについて検討した。その結果,重要度が低い課題では,先延ばし傾向の個人差が先延ばし行動に影響を及ぼしており,先延ばし傾向の弱い者よりも強い者において,先延ばしの程度がより大きかった。一方,重要度の高い課題では,先延ばし傾向の個人差は,先延ばしの程度に影響を及ぼしていなかった。なお,主観的レベルでは,先延ばし傾向の強い者は,課題の重要度にかかわらず,常に,「自分は課題への着手を先延ばししてしまっている」という思いをより強く抱いていることも示された。