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[S9-1] よくわかる在宅血液透析
平成18年3月 獨協医科大学医学部 卒業
平成20年4月 東京都立駒込病院 腎臓内科 入職
平成23年4月 東京女子医科大学 第四内科学教室 入局
平成30年9月 東京透析フロンティア 池袋駅北口クリニック 院長
令和3年4月 医療法人社団 東京透析フロンティア 理事長
平成20年4月 東京都立駒込病院 腎臓内科 入職
平成23年4月 東京女子医科大学 第四内科学教室 入局
平成30年9月 東京透析フロンティア 池袋駅北口クリニック 院長
令和3年4月 医療法人社団 東京透析フロンティア 理事長
在宅血液透析(home hemodialysis: HHD)は、2022年12月末時点の本邦における患者数として827人と報告されており、透析患者割合としては全体の約0.2%の患者数を占めるに過ぎず、米国の約2.0%と比較しても少ない。在宅透析療法は、大きく腹膜透析(peritoneal dialysis: PD)とHHDに大別される。PDとHHDは各々良い点、悪い点や、その良い適応となる患者に違いがある。HHDは、その名の通り、患者居宅において血液透析を施行する治療法であり、その施行回数及び透析施行時間に対して制限がないという特徴を有している。そのため、患者自身の生活スタイルに合わせて透析施行を行うことが出来るため、日常生活における自由度が高い。また、循環動態やCKD-MBDに対しての好影響、QOL改善効果、生命予後への改善効果などが報告されており、HHDの有用性を示すデータも多い。しかし、どのような透析患者へHHDを選択することが最適であるかなど、いまだ明確な答えの出ていない問題も多く、今後の検討課題である。本セッションでは、HHDの基礎として、用いる透析装置や施行環境について、医療施設及び患者の費用負担について、HHDを希望された透析患者への初回診察からHHD導入、定期診察までの流れについて、HHD施行に伴う安全策について、HHD開始後のメンテンナンスの実態についてなどを網羅的に解説し、当法人におけるHHD実臨床に関するデータの紹介と、最適なケースとしてHHDを導入できたと考えられる患者の症例提示を行いながら検討する。