第6回日本在宅医療連合学会大会

講演情報

ポスター

14-1:臓器不全

一般演題(ポスター)臓器不全2

2024年7月20日(土) 13:55 〜 14:25 ポスター会場3 (コンベンションホールA)

座長:渡辺 剛(渡辺緩和ケア・在宅クリニック)

14:00 〜 14:05

[P-1-139] 在宅の現場での腎臓病診療と連携~日本在宅医療連合学会腎不全WG活動報告~

*河原崎 宏雄1、石垣 泰則2、石高 拓也3、片岡 今日子4、雁瀬 美佐5、楠本 拓生6、櫻田 勉7、中釜 祥吾8、原 正樹8、正木 浩哉9、宮崎 正信10、森 清11 (1. 帝京大学医学部附属溝口病院 第4内科、2. 悠輝会コーラルクリニック、3. 大和会東大和病院、4. 日本財団在宅看護センターひまわり、5. NPO法人腎臓サポート協会、6. 楠本内科医院、7. 聖マリアンナ医科大学病院腎臓高血圧内科、8. 東京透析フロンティア 池袋駅北口クリニック、9. 正木医院、10. 宮崎内科医院、11. 大和会東大和ホームケアクリニック)

【はじめに】
寿命の延長とともに腎臓病を発症する高齢者も増えている。腎機能の持続的低下と同時に長年通院していた外来に通院困難となり訪問診療に移行したり、または長年訪問診療を受けてきた方の高齢化によって腎臓病を発症する事がある。そのような高齢者の腎臓病進行予防、そして残念ながら末期腎不全に至った際の支援については多くの不明な点がある。2023年に立ち上がった日本在宅医療連合学会の腎不全WGでは在宅診療の現場での腎臓病診療に貢献するべく活動を開始した。
【目的】
在宅診療やケアの現場での腎臓病診療、腎臓病地域連携、保存期末期腎不全診療の現状を把握する。
【方法】
日本在宅医療連合学会の会員約4400名を対象にGoogleフォームを使用してメールにてアンケート協力を依頼した。会員は医師、看護師、薬剤師、介護士など多職種で構成されている。質問項目の中には、腎臓病患者の診療やケアの経験、腎臓病患者の診療やケアで困った事、腎臓病に関する地域連携などがある。
【結果】
196名から回答があり、151名が医師(77%)、16名が看護師(8%)であった。そのうち血液透析患者の診療やケアに携わったことがないと答えたのが38名(19%)で、腹膜透析患者、在宅血液透析患者ではそれぞれ104名(53%)、176名(90%)であった。また透析患者の診療において困っている理由として「透析医との役割分担が分からない」、「どの程度介入していいのか分からない」、「連携や情報共有の方法が分からない」という返答が多かった。保存期慢性腎臓病の診療で困っていることとして「予後が分からない」「腎代替療法を提示するタイミングが分からない」「専門医への紹介のタイミングが分からない」という返答が多かった。
【考察】
在宅診療における慢性腎臓病診療の課題を明確化し今後の対策を腎不全WGで検討していく。