第6回日本在宅医療連合学会大会

講演情報

シンポジウム

13-1:精神疾患

シンポジウム56:こうする!こうやる!精神科×在宅医療

2024年7月21日(日) 16:00 〜 17:30 第5会場 (会議室302)

座長:守上 佳樹(KISA2隊)、山田 寿美(よしき往診クリニック)

16:00 〜 16:30

[S56-1] 在宅診療における精神科診療の実践

*成本 迅1 (1. 京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病態学)

平成7年3月  京都府立医科大学医学部卒業
平成7年4月  京都府立医科大学附属病院研修医、精神神経科勤務
平成13年3月 京都府立医科大学大学院医学研究科博士課程修了
平成17年4月 京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病態学助手
平成28年7月 京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病態学教授
精神科以外の診療科に入院している患者を精神科医が診察する精神科コンサルテーション・リエゾンは多くの病院で普及しているが、在宅診療の患者を精神科医が診察することは、まだまだ少ないのが現状である。このため、大学病院の勤務医が在宅診療を実施しているクリニックに非常勤で勤務することで、在宅診療の質向上や対象範囲拡大にどのような貢献ができるかを試行的に実施した。
 開始前は、認知症に伴う精神症状がある患者やせん妄など、精神科コンサルテーション・リエゾンで精神科医が対応している病態が多いと予想していたが、実際には精神症状により外出できなくなり外来通院からドロップアウトしている患者や、統合失調症患者の在宅看取りなど幅広い事例に遭遇することとなった。このような経験から、病院内の精神科コンサルテーション・リエゾンよりも、より幅広い精神科ニーズが在宅診療にはあることが明らかとなり、今後精神科医のトレーニングの中に組み入れていくことの必要性が示唆された。