第6回日本在宅医療連合学会大会

講演情報

ポスター

04-1:人材育成・教育

一般演題(ポスター)人材育成・教育

2024年7月21日(日) 09:25 〜 10:00 ポスター会場1 (コンベンションホールA)

座長:長崎 修二(在宅サポートながさきクリニック)

09:35 〜 09:40

[P-2-3] 看護師によるエコーでの残尿評価、NwithD to Nのエコー研修の効果

*前原 綾1、泰川 恵吾1、越川 雅宏1、曽我 幸弘1、久島 和洋2、泰川 早苗1、吉岡 裕太3、若林 厚史3 (1. ドクターゴン診療所、2. ドクターゴン鎌倉診療所、3. 訪問看護ステーションドクターゴン)

【目的】訪問看護師がポケットエコーで残尿評価を行うための研修方法を考える。医師からの直接研修では、目的以外の所見も教えようとするため、評価報告のハードルを上げてしまう。エコーでの評価は難しいもの、医師だけが行えるものという先入観を持たれやすい。このため、医師が訪問看護師に対する講習を行っても、現場で実行されたことがなかった。【方法】事前に医師が作成したエコーによる残尿評価マニュアルと膀胱の位置や膨らみ方がイメージしやすいように骨盤模型を用意した。診療同行看護師(N)が医師(D)から現場で研修を受け、必要な技術を訪問看護師(N)に伝える研修方式NwithD to Nを実行した。1回の研修には約15分間を要した。訪問看護ステーションには、A社製ポケットエコーを2台を配置した。研修終了後も追加の確認研修を適宜行っている。所見を認めた場合は主治医に報告し、必要に応じてスマートフォンで撮影した画像を送信し、指示を仰いだ。【結果】当医療法人訪問看護ステーションの訪問看護師2名に対して、ポケットエコーによる残尿評価法をNwithD to Nで行った結果、2名は訪問時にVscanを携帯するようになった。これまでに、導尿の必要性の有無だけでなく、腹水や便秘などの所見、画像を主治医に報告し、指示を仰いだ。【考察】NwithD to Nのエコー研修によって、現場に単独で出向く訪問看護師が積極的にエコーを使用するようになり、医師の助言を得ながら、必要に応じた導尿、排泄評価が可能になる。また、患者にとっても、不必要な侵襲的処置を防ぐことができる。習熟すれば、腹水、胸水、肺炎、急性腹症などの可能性を評価することが可能になるかもしれない。