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[R3P-02] ビスマス相転移境界の再評価
キーワード:ビスマス、相転移、高圧力
本研究においては、室内実験で頻繁に利用されるビスマスの圧力校正用相転移反応について、相転移圧力の再決定を行い、従来から使われている相転移圧力データとの比較を行った。過去の研究の中では、室温での相転移圧力は、7~8.2GPaのばらつきがあるが、本研究では、7.6GPaと見積もられた。過去の研究では、室温条件での相転移実験では、相転移カイネティクスの影響で、熱力学的な相境界が正確に決定できず、カイネティクスに支配された相境界を報告してしまう事例が起こっている。我々の研究の特徴は、高温条件での実験データも利用することにより、相転移カイネティクスの影響を小さくすることができる点である。以上のような理由から、高圧実験で圧力定点として利用されているビスマスのIII-V相転移圧力は、7.6GPaを提案する。