The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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健康管理,疾病予防2(OP-0306~0310)

大川尚子(京都女子大学)

[OP-0307] 養護教諭養成課程学生における複数の生活習慣を指標とした睡眠実態調査

長谷真 (熊本大学 教育学部)

【目的】大学生は自由度の高い生活, またそれに伴う不規則な生活習慣により睡眠習慣が乱れているといわれているため, 睡眠に関する研究が行われる際には大学生が対象となることが多い. しかし, 心身の健康へ興味関心が高い養護教諭養成課程に在籍している大学生を対象とした論文は少ないことから, 本研究では, 養護教諭養成課程に在籍している大学生を対象とし, 複数の質問紙を用いた調査を行い睡眠実態及び睡眠に影響を与える生活因子, さらにそれらの関連性を明らかにすることを最終的な目的とした. 【方法】調査対象者は, K大学教育学部養護教諭養成課程1~4年生を対象とし, 有効回答者総数117人(男性2人, 女性115人)であった. 睡眠と生活習慣に関する以下のアンケート質問調査を行った.「日本語版ピッツバーグ睡眠質問票」, 「睡眠健康調査票」, 「生活習慣に関する質問調査票」, 「OSA睡眠調査票」について統計学的に解析を行い 統計学的有意水準は5%未満を有意とした.【結果と考察】PSQI質問票より, 主観的な睡眠評価の低下, 入眠困難, 睡眠効率の低下, 日中の覚醒困難の傾向がみられた. また, PSQI質問票総合得点から検討すると, 対象者の30%に睡眠障害が疑われ, さらに全体の約4%は睡眠障害の可能性が高いと考えられた. さらに生活習慣調査とPSQI質問票要素得点との関連等の検討から, 大学生の睡眠問題には入眠や起床など睡眠層に関連したものが多く, それらに対しては入眠前の行動などの生活習慣が影響していると考えられた.