The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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健康管理,疾病予防2(OP-0306~0310)

大川尚子(京都女子大学)

[OP-0308] 青森県,長野県,和歌山県における児童生徒の生活習慣の縦断的推移の検討

熊谷貴子1, 伊藤治幸2, 谷川涼子3, 山田真司3 (1.青森県立保健大学 健康科学部 栄養学科, 2.天使大学 看護栄養学部 看護学科, 3.青森県立保健大学 健康科学部 看護学科)

【目的】児童生徒の生活習慣の推移を縦断的に把握し,青森県,長野県,和歌山県で比較する.
【方法】2007~2018年度に,各都道府県で児童生徒を対象に実施した体力運動能力等調査結果報告書から,生活習慣の質問の該当者割合を用いた.生活習慣とは,運動部の所属,運動の頻度や時間,朝食喫食,睡眠時間,テレビやゲームの時間である.対象は2007年度に満6歳(2000年度生)で,満17歳までの疑似的コホートを作成し,性別,県別に縦断的推移を検討した.各都道府県のホームページから,満6~17歳までの結果が揃うのは青森県,長野県,和歌山県で,青森県は2007~2013年度は標本,2014~2019年度は悉皆,長野県は標本,和歌山県は悉皆であった.なお,2011年度の長野県の結果は震災のため無い.
【結果】運動部の所属「あり」は,青森県は6~8歳の男女で他県を下回るが,9歳以降は全ての年代で上回った.運動「しない」は,3県で男子より女子が高く,男女とも10歳から増加した.運動の時間は,男女ともに6~8歳の「30分未満」,9~17歳の「2時間以上」で青森県が上回った.朝食を「毎日食べない」は,3県の男女で年齢とともに増加した.睡眠「6時間未満」は,3県の男女で11歳から増加した.テレビやゲームの時間が「3時間以上」は,3県の男女で6~11歳で増加し,その後減少した.
【結論】運動に関する生活習慣で,青森県は他県と異なる特徴がみられた.生活習慣の縦断的推移の把握は,望ましくない生活習慣改善への介入時期に有用と考える.