一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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ヘルスプロモーション1(OP-1301~1304)

上地勝(茨城大学)

[OP-1301] 所属別に見た18-22歳の若者における飲酒経験率の年齢変化と予防教育

三好美浩1 (1.岐阜大学 医学部 看護学科, 2.国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所)

【目的】本研究は,JYPAD調査を基に,18-22歳の若者における所属別による飲酒経験率の年齢変動を明らかにする.
【方法】2016年と2018年に関東地域に住む18-22歳の無作為個人に対し,質問紙調査を実施した.データは,2回の結合サンプル1,948人分を使用した.分析は,飲酒の生涯,1年,30日経験,年齢,所属の変数を用いた.本研究は,岐阜大学大学院医学研究等倫理審査委員会の承認を得た.
【結果】年齢別による飲酒の1年経験率は,18歳22.3%を高校生13.2%,大学生3.4%,社会人1.9%が占め,19歳49.4%を大学生27.7%,専門学校・各種学校生徒8.7%,社会人7.1%が占め,20歳91.1%を大学生59.4%,社会人15.7%,専門学校・各種学校生徒10.9%が占め,21歳91.5%を大学生62.9%,社会人20.6%が占め,22歳92.3%を大学生51.4%,社会人33.8%を占めた.同様に,飲酒の30日経験率は,18歳10.0%のうち高校生5.3%,大学生2.2%,社会人1.3%,19歳30.6%のうち大学生18.4%,専門学校・各種学校生徒3.9%,社会人3.9%,20歳73.9%のうち大学生50.0%,社会人11.1%,専門学校・各種学校生徒8.5%,21歳72.2%のうち大学生52.1%,社会人14.3%,22歳74.3%のうち大学生44.8%,社会人24.3%であった.
【考察】18-22歳の若者における飲酒経験率の内訳は,大学生,社会人,専門学校・各種学校生徒の占める割合が高く,18歳だけ高校生が高かった.18-20歳に飲酒経験率が急激に増加するため,飲酒予防教育の必要性は,大学生,社会人,専門学校・各種学校生徒についてより高い.