[1009] 材齢1年までのセメントクリンカー骨材を用いたモルタルの基礎物性
キーワード:cement clinker aggregate, Compressive strength, ignition loss, porosity, セメントクリンカー骨材, 圧縮強度, 強熱減量, 空隙率
セメントクリンカーを骨材に使用したモルタルの物性について検討する目的で,セメントクリンカーを山砂の一部あるいは全量と置換したモルタルを作製し,材齢365日までの圧縮強度,強熱減量,空隙率を測定した。その結果,セメントクリンカーの使用により,圧縮強度,強熱減量は山砂のみを用いたものよりも大きくなり,空隙率は若材齢では山砂のみを用いたものよりも大きくなった。しかし,クリンカー骨材を使用したモルタルの空隙率は材齢とともに減少し,材齢365日では細骨材の最も細粒径をクリンカー骨材で置換したものの空隙率が最も小さくなった。この理由は,セメントクリンカーの反応により組織や遷移帯が緻密化したためと考察した。