[1065] 200℃に曝露された坑井セメントペーストの物性変化に基づく強度特性の検討
キーワード:200℃, compressive strength, hydration products, pore structure, SAGD, well cement paste, 圧縮強度, 坑井セメントペースト, 水和生成物, 空隙構造
本研究では,SAGD坑井での有害ガス地上漏洩のリスク低減のため,油井セメント・地熱井セメントを用いて作製したセメントペーストを,SAGD坑井の水蒸気圧入環境を模擬した200℃乾燥環境・湿空環境に曝露し,強度変化を空隙構造,水和生成物の観点から検討を行った。200℃乾燥環境では,油井セメント・地熱井セメント共に,圧縮強度が増加した。200℃湿空環境では,油井セメントでは圧縮強度が低下した一方で,地熱井セメントではゾノトライトが生成し空隙が緻密化し,強度が大幅に増加した。地熱井セメントにフライアッシュを混和すると,200℃湿空環境で,トバモライト生成,空隙の緻密化により強度がさらに増加した。