コンクリート工学年次大会2019(札幌)

講演情報

第41回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 耐久性一般

耐久性一般Ⅱ

2019年7月10日(水) 13:00 〜 15:15 第4会場 (108会議室)

座長:迫井裕樹(土木), 三島直生(建築)

[1093] 火害によるセメント硬化体の炭酸化メカニズムに関する研究

八代大生1, 新大軌1, 吉田夏樹2, 奥村勇馬2 (1.島根大学, 2.日本建築総合試験所)

キーワード:amorphous、calcium hidroxide、carbonation、chemical change、fire damage、minute particle、化学的変化、微粒子、水酸化カルシウム、火害、炭酸化、非晶質

本研究では,火災時の雰囲気中に存在するCO2および火害後の暴露環境中のCO2がセメント硬化体の化学的変化(特に炭酸化)に及ぼす影響について検討した。TG-DTAを用いてCO25%フロー下で測定したセメント硬化体では,400℃から500℃において質量増加が生じ,その際結晶相はCa(OH)2からCaCO3へ変化した。よってセメント硬化体が高CO2環境下で受熱すると硬化体中のCa(OH)2が雰囲気中のCO2と反応して炭酸化する可能性が示唆された。また加熱後の暴露によりセメント硬化体の炭酸化は数日程度で進行し,600℃で加熱したセメント硬化体は1000℃で加熱したセメント硬化体より速く炭酸化することが明らかとなった。