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[1A44P] 当院における腹腔鏡下仙骨膣固定術の初期成績
キーワード:腹腔鏡下仙骨膣固定術、初期成績、骨盤臓器脱
【目的】当院での腹腔鏡下仙骨腟固定術の初期成績を検討する。【方法】2020年7月から2022年6月までに手術を行った53例を対象とし患者背景と周術期成績を集計し解析した。【結果】年齢中央値76歳、BMI中央値23.5kg/m2、骨盤臓器脱の重症度について、膀胱瘤stageⅢは34例であり、子宮脱stageⅢは16例、子宮脱stageⅣは4例、子宮全摘後の腟断端脱は5例であり、直腸瘤stageⅡは3例、直腸瘤stageⅢは2例であった。手術時間中央値155分、術中合併症については、膀胱損傷は1例認めたが腹腔鏡下に修復した。輸血を要する周術期の重大合併症はなかった。在院日数中央値は6日であった。術後1年で再発とメッシュ露出は観察されていない。術後の排尿状態の評価も行った。残尿量平均値は術前81ml、術後1年での平均値11ml(p値<0.001)と有意に改善した。OABSS平均値は術前5.3点、術後1年で3.9点(p0.009値)と有意に改善がみられた。術後腹圧性尿失禁を15例認め重症3例へ中部尿道スリング手術を実施した。【考察】周術期成績は諸家の報告と同程度だった。本手術は耐術能を評価すれば後期高齢者でも許容されると考える。COI(利益相反)申告の有無: 無