5:20 PM - 5:25 PM
[1A46P] ロボット支援腹腔鏡下仙棘靭帯固定の初期経験
Keywords:ロボット支援腹腔鏡下仙棘靭帯固定
【緒言】ロボット支援腹腔鏡下仙骨膣固定術(RASC),腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)はPOP手術の標準的な手術となっているが,予期せず前縦靭帯の露出が困難な事がある。代替案として仙棘靭帯固定を行ったので初期経験と問題点を報告する. 【対象と方法】2019年7月~2022年12月までにRASCを予定した184例中,岬角前面に総腸骨静脈が走行し前縦靭帯の露出が困難で,仙棘靭帯固定を施行した4例.StageⅡ子宮脱1例,StageⅢ膀胱瘤1例,StageⅢ膀胱+StageⅡ子宮脱1例,StageⅢ膀胱瘤+子宮脱1例だった.全例で腹膜切開部から切開を延長しB層で剥離,膣から右坐骨棘を触れながら右仙棘靭帯尾骨筋複合体の前面を露出.子宮は亜全摘し,恥骨頸部筋膜の層で剥離し前メッシュを固定,直腸膣筋膜を貫通させ,先の仙棘靭帯尾骨筋複合体に1-0テフデッサーで1~2針固定した. 【結果】年齢72.5(67-77)歳,BMI22.8(21.1-23.9).コンソール時間180(169-219)minだった。4例とも術後6か月以上経過したが,うち2例で再発を認めた(StageⅡ膀胱瘤1例,StageⅡ膀胱瘤+StageⅡ子宮脱). 【考察】再発の2例とも再発時は左lateral defectを認めていた.1例は子宮脱も併発しており,子宮頸部の固定ないしは仙棘靭帯の固定にも問題があるのではないかと推察される.仙棘靭帯固定は非常に優れた方法であるが,左lateral defectがある症例では左右の仙棘靭帯に固定する必要があると考えらえる. 【結語】ロボット支援下に仙棘靭帯固定を行い,その成績と問題点を検討した.