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[2B30P] 骨盤底リハビリテーションで骨盤臓器脱術後トラブルを回避した2例
キーワード:骨盤臓器脱術後トラブル、骨盤底リハビリテーション、自己腟ダイレーション
(はじめに)骨盤底リハビリテーションで骨盤臓器脱術後トラブルを回避した2例の報告をする。 (症例1)51歳女性(主訴)頻尿・膀胱痛 (現病歴)202X年6月中旬2か月前に他院で膀胱脱手術を施行。その後頻尿、膀胱痛、夜間尿が出現した。膀胱瘤手術の創が感染して癒着していた。 (経過)レボフロキサシン、エストリオール腟剤、アミトリプチリン20mg、ミロガバリン10mg等を使用したが、下腹部違和感と腟狭窄が進行したため、狭窄を手術で解除した。10月理学療法士による骨盤底リハビリテーションを開始。その後狭窄は進行せず、感染と疼痛はコントロール良好となった。 (症例2)76歳女性(主訴)臓器下垂感 (現病歴)5年前に主訴で受診。膀胱瘤2度と診断された。MILEXリングの自己着脱を開始。さらに個別骨盤底リハビリテーションを6回施行された。202X年に膀胱瘤が3度に悪化したため、手術を希望された。術前には軽い切迫性尿失禁を認めた。12月1日TFS手術(TISSUE FIXSATION SYSTEM手術)施行。膀胱腟筋膜と基靭帯の補強を行った。術後1週間後から腹圧性尿失禁を自覚。イミプラミン10mg、ビベクロン50mg、クレンブテロール40mgを処方したが症状改善せず。202X+1年3月再度骨盤底リハビリテーション開始。3回の施行後、自宅ではパットフリー、外出時は10ccパット1枚で対応となった。 (まとめ)理学療法士による個別骨盤底リハビリテーションは、術後の患者のQOL向上に重要な役割を果たす。