[ポスターM-7-1] COVID-19 陽性疑い患者を受け入れる一般病棟の看護職の心理状況
キーワード：COVID-19、一般病棟、看護職、心理状況
【抄録】
【目的】COVID-19 の感染拡大により、A 病院B 病棟では一般病棟でCOVID-19 陽性疑いの患者を受け入れることになった。本研究ではCOVID-19 陽性疑い患者を受け入れる一般病棟の看護職の心理状況を明らかにし、看護職を支える職場環境の整備につなげたいと考え取り組んだ。【方法】1．研究デザイン：質的記述的研究。2．参加者：A 病院B 病棟でCOVID-19 陽性疑いの患者の対応をしている看護職6 名（師長は除く）看護師経験年数：平均10.5 年。3．データ収集期間：2021 年7 月～ 8 月。4．本研究はインタビューガイドに基づいて1 グループ3 名のグループインタビューを行い、インタビュー内容から逐語録を作成し、コード、サブカテゴリー、カテゴリーを抽出した。倫理的配慮として、参加者には研究目的、方法、参加は自由意思で拒否による不利益はないこと及び、個人情報の保護について文章と口頭で説明を行い、書面にて同意を得た。【結果】120 のコード、31 のサブカテゴリーより「身を守るための対応に戸惑った」「看護職への偏見が辛い」「受け入れ環境が整い負担が少なくなった」「一般病棟で受け入れることが腑に落ちない」「呼吸器病棟だから患者を受け入れるのは仕方ない」「一般病棟でみるのは大変」「院内の職員に大変さを分かって欲しい」「大変さを分かってくれる存在に励まされる」「患者に想いを寄せる」「早く元の生活に戻って欲しい」の10 のカテゴリーに分類した。【考察】1．COVID-19 陽性疑い患者の受け入れ当初は未知のウィルスに対し準備が追い付かない状況にあり戸惑いや不安があったが、時間の経過とともに経験や知識、院内の設備が整い負担が軽減したと考えられる。このことから平時より物品の備蓄や防護具の着脱訓練などの準備をすることで、看護職の精神的負担の軽減につながると考えられる。2．COVID-19 陽性疑い患者を受け入れる一般病棟で働く看護職は「一般病棟で受け入れることは腑に落ちない」と感じる一方で、「呼吸器病棟だから患者を受け入れるのは仕方ない」と折り合いをつけていたと考えられる。また周囲からの偏見や理解不足がある一方で、気にかけてくれる上司や患者、大変さを共有し助け合える仲間の存在に励まされていた。職場環境に変化や困難が生じる際には、十分な物資や設備に加え、周囲の理解や精神的サポートが重要であると考えられる。
【目的】COVID-19 の感染拡大により、A 病院B 病棟では一般病棟でCOVID-19 陽性疑いの患者を受け入れることになった。本研究ではCOVID-19 陽性疑い患者を受け入れる一般病棟の看護職の心理状況を明らかにし、看護職を支える職場環境の整備につなげたいと考え取り組んだ。【方法】1．研究デザイン：質的記述的研究。2．参加者：A 病院B 病棟でCOVID-19 陽性疑いの患者の対応をしている看護職6 名（師長は除く）看護師経験年数：平均10.5 年。3．データ収集期間：2021 年7 月～ 8 月。4．本研究はインタビューガイドに基づいて1 グループ3 名のグループインタビューを行い、インタビュー内容から逐語録を作成し、コード、サブカテゴリー、カテゴリーを抽出した。倫理的配慮として、参加者には研究目的、方法、参加は自由意思で拒否による不利益はないこと及び、個人情報の保護について文章と口頭で説明を行い、書面にて同意を得た。【結果】120 のコード、31 のサブカテゴリーより「身を守るための対応に戸惑った」「看護職への偏見が辛い」「受け入れ環境が整い負担が少なくなった」「一般病棟で受け入れることが腑に落ちない」「呼吸器病棟だから患者を受け入れるのは仕方ない」「一般病棟でみるのは大変」「院内の職員に大変さを分かって欲しい」「大変さを分かってくれる存在に励まされる」「患者に想いを寄せる」「早く元の生活に戻って欲しい」の10 のカテゴリーに分類した。【考察】1．COVID-19 陽性疑い患者の受け入れ当初は未知のウィルスに対し準備が追い付かない状況にあり戸惑いや不安があったが、時間の経過とともに経験や知識、院内の設備が整い負担が軽減したと考えられる。このことから平時より物品の備蓄や防護具の着脱訓練などの準備をすることで、看護職の精神的負担の軽減につながると考えられる。2．COVID-19 陽性疑い患者を受け入れる一般病棟で働く看護職は「一般病棟で受け入れることは腑に落ちない」と感じる一方で、「呼吸器病棟だから患者を受け入れるのは仕方ない」と折り合いをつけていたと考えられる。また周囲からの偏見や理解不足がある一方で、気にかけてくれる上司や患者、大変さを共有し助け合える仲間の存在に励まされていた。職場環境に変化や困難が生じる際には、十分な物資や設備に加え、周囲の理解や精神的サポートが重要であると考えられる。