第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 大阪

講演情報

ポスター

ポスター12 群 質の高い看護人材を育成する教育①

2023年9月30日(土) 10:30 〜 11:30 ポスター会場 (イベントホール)

座長:伴 信義

[ポスターO-12-1] 多職種連携教育の現状と課題に関する文献レビュー

岡本 陽子 (所沢看護専門学校)

キーワード:多職種連携教育、合同、学生

【目的】文部科学省は「多職種と連携して適切な保健・医療・福祉を提供することが期待されており、対象の多様性・複雑性に対応した看護を創造する能力が求められている」と述べている。来年度よりA 校は、地域における多職種連携協同学習が開始する。看護単科専門学校であるため、同じ地域にある他の専門学校と合同で多職種連携協同学習を実施する。他校と合同で多職種連携教育を実践している研究はあるか、また他学科と合同で実施する際の課題はあるかを明らかにすることを目的とした。【方法】文献レビュー。医学中央雑誌web 版(ver.5)で「多職種連携教育」and「合同」and「原著論文」で検索し16 件が該当した。(最終検索日2022 年11月18 日)選考基準として1. 学生が参加している研究であること、2. 多職種との連携での学びについての研究であることとし、対象文献を熟読し、14 件を研究対象とした。【結果】卒業生を対象にした研究ではグループインタビューを実施しており(2 件)、学生に対してはアンケート調査を実施している研究が多くみられた(12 件)。アンケートの実施は、受講直後、受講前後、複数回と様々であった。多職種連携教育の対象者は大学・専門学校共に同じ学内の他学部(他学科)で実施している研究であった。対象学部は、医学部、歯学部、薬学部、看護学科、社会福祉学科、理学療法学科、作業療法学科であった。事例を通して共に学び合い、ディスカッションを重ねることで相互理解ができ、多職種連携へ向けた学びが深まる結果が明らかになっており、コミュニケーション力や、互いの専門性を尊重することが重要であると示唆されていた。コミュニケーション力の向上や、学びの積み重ね、ディスカッションやリフレクションの時間調整が課題としてあげられていた。【考察】1. ディスカッションができるコミュニケーション力が多職種連携のカギとなる。多職種連携教育は、今まで関わりを持っていなかった学生同士での話し合いの時間が授業のほとんどを占めている。患者へのケアについて各学生の専門性を踏まえた伝える力、情報を共有し発展していくコミュニケーション力を入学時から教育していく必要があると考える。2. 時間調整についての課題がでており、規定の時間内で学生の学びを高める授業設計が重要であると考える。