[MIS12-P03] 第18回地震火山こどもサマースクールin 熊本県上益城郡益城町
キーワード:地震火山こどもサマースクール、熊本地震、阿蘇山、益城町、野外教育
地震火山こどもサマースクールは, 日本地震学会, 日本火山学会, 日本地質学会を主催として, 1999年から毎年夏休みに全国各地で開催されている. このイベントの目的は,研究の最前線にいる専門家が,こどもたちに地震・火山現象の発生要因と自然の大きな恵みについてわかりやすく伝えることである.
平成29年度は8月9~10日の2日間にわたり熊本県上益城郡益城町で実施した. 益城町は熊本県中部に位置しており, 平成28年4月に起こった熊本地震では2度の震度7を観測した場所である. 今回は「熊本地震で見つけた大地のヒミツ」をテーマに地震・火山現象の発生要因について, 益城町の自然の恵みについて, 益城町の復興について考えることを目的にした.
イベントは全2日間にわたり行われ, 火山, 断層, および湧水に関する野外観察, 室内実験と講義を通じて学習した. 火山について, こどもたちは野外で, Aso-3火砕流堆積物を観察し, 火砕流発生実験を行い, 火砕流の運搬・堆積様式について学んだ. 断層について, こどもたちは益城町内で地表断層を観察し, 地層実験を行い, 断層の産状と形成時の応力場の関係について学んだ. 湧水について, こどもたちは赤井そうめん滝の涵養水を観察し, 湧水実験を行い, 帯水層の形成と地質構造の関連性について学んだ. イベントの最後に, こどもたちは2日間で学んだことをチームごとにまとめ, 口頭発表をした. また, 地震火山子どもサマースクールの活動目的, 熊本地震や阿蘇火山の噴火などの自然災害に関することを地域住民の方々に説明する機会として住民セミナーが同時に開催された.
イベント終了後, スタッフの意見やこどもたちからのアンケート結果, こどもたちの口頭発表をもとに, 実行委員会はサマースクールの今後の方針について検討した. スタッフの意見から, 地元の方々がこどもたちの健康チェックや交通安全などのフォローを率先していただいたため, 運営がスムーズになったことを再認識できた. こどもたちのアンケート結果から, 参加者28人中, 湧水実験は23人, 火砕流実験は21人, 断層実験は19人, 赤井そうめん滝の観察は16人が「ためになった」「印象に残った」と回答した. また, 益城町の復興に関して自分たちができることは何かを問う質問では, 安全な場所と危険な場所を予め知っておくことや町民同士で話し合いの場を設けることなどが挙げられた. さらに, こどもたちの口頭発表では益城町の立地を生かして, 湧水を使った特産物の製作や地震博物館をつくることなどの意見が挙げられた. 以上から, こどもたちが地震・火山現象の発生要因を解き明かしていくこと, 震災を受けて今後どのように復興していくか考えること, 益城町の立地を生かしてどう自然と共存していくかを考える, というサマースクールの目的は達成されているといえる.
平成29年度は8月9~10日の2日間にわたり熊本県上益城郡益城町で実施した. 益城町は熊本県中部に位置しており, 平成28年4月に起こった熊本地震では2度の震度7を観測した場所である. 今回は「熊本地震で見つけた大地のヒミツ」をテーマに地震・火山現象の発生要因について, 益城町の自然の恵みについて, 益城町の復興について考えることを目的にした.
イベントは全2日間にわたり行われ, 火山, 断層, および湧水に関する野外観察, 室内実験と講義を通じて学習した. 火山について, こどもたちは野外で, Aso-3火砕流堆積物を観察し, 火砕流発生実験を行い, 火砕流の運搬・堆積様式について学んだ. 断層について, こどもたちは益城町内で地表断層を観察し, 地層実験を行い, 断層の産状と形成時の応力場の関係について学んだ. 湧水について, こどもたちは赤井そうめん滝の涵養水を観察し, 湧水実験を行い, 帯水層の形成と地質構造の関連性について学んだ. イベントの最後に, こどもたちは2日間で学んだことをチームごとにまとめ, 口頭発表をした. また, 地震火山子どもサマースクールの活動目的, 熊本地震や阿蘇火山の噴火などの自然災害に関することを地域住民の方々に説明する機会として住民セミナーが同時に開催された.
イベント終了後, スタッフの意見やこどもたちからのアンケート結果, こどもたちの口頭発表をもとに, 実行委員会はサマースクールの今後の方針について検討した. スタッフの意見から, 地元の方々がこどもたちの健康チェックや交通安全などのフォローを率先していただいたため, 運営がスムーズになったことを再認識できた. こどもたちのアンケート結果から, 参加者28人中, 湧水実験は23人, 火砕流実験は21人, 断層実験は19人, 赤井そうめん滝の観察は16人が「ためになった」「印象に残った」と回答した. また, 益城町の復興に関して自分たちができることは何かを問う質問では, 安全な場所と危険な場所を予め知っておくことや町民同士で話し合いの場を設けることなどが挙げられた. さらに, こどもたちの口頭発表では益城町の立地を生かして, 湧水を使った特産物の製作や地震博物館をつくることなどの意見が挙げられた. 以上から, こどもたちが地震・火山現象の発生要因を解き明かしていくこと, 震災を受けて今後どのように復興していくか考えること, 益城町の立地を生かしてどう自然と共存していくかを考える, というサマースクールの目的は達成されているといえる.