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[AOS15-07] ドローン搭載赤外線・可視カメラによる河川フロントの観測
キーワード:河川フロント、ドローン、赤外線画像、回転水槽
海洋に河川水が流入すると,海水と河川水の間に河川フロントが形成される.沿岸域において河川水が海洋へ広がる物理過程を理解するには,河川フロントの空間構造と時間変化を明らかにする必要がある.本研究ではドローンを用いた河川フロントのリモートセンシング観測を念頭に,回転水槽実験で河川フロントを再現し,赤外線・可視カメラを用いて計測した.一定の速度で回転させた回転水槽に河川水を模した水を壁面から注入し,水槽上部より可視カメラと赤外線カメラで河川フロントの広がり方,そして河口部分の正面より水中可視カメラで河川水の鉛直方向への広がり方を撮影した.可視画像では,河川水が河口近くでバルジを形成する様子とバルジから分岐した流れが水槽の壁面に沿って流れていく様子が確認できた.赤外画像には,バルジ内で起きている渦のような流れも観測できた.また,水中画像では,河口近くで河川水が下部の海水と混合している様子が観測できた.実際の河口域では水深が浅く,河川水が海底地形に接することも多いことから,海底地形がより河川水に影響を及ぼしうる条件下での河川フロントのふるまいを再現し,水深が河川プリュームの構造に及ぼす影響を調べる予定である.