日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG25] 人間の社会活動と地球惑星科学

2021年6月4日(金) 15:30 〜 17:00 Ch.15 (Zoom会場15)

コンビーナ:天野 一男(東京大学空間情報科学研究センター)、小口 高(東京大学空間情報科学研究センター)、山本 佳世子(国立大学法人 電気通信大学)、伊藤 昌毅(東京大学生産技術研究所)、座長:山本 佳世子(国立大学法人 電気通信大学)、天野 一男(東京大学空間情報科学研究センター)

16:15 〜 16:30

[HCG25-04] Zoomを活用した地球科学系大学卒業生間での情報交換

*天野 一男1,2、金栗 聡2 (1.東京大学空間情報科学研究センター、2.天野地質研究室)

キーワード:オンラインセミナー、ズーム、SNS

地方国立大学の一つである茨城大学理学部の地球環境科学コースは,1982年3月に地球科学科として初めての卒業生を出して以来,各種技術者・公務員・教員等様々な分野に人材を提供してきた.年齢的にもすでに定年を迎えたものから中堅・若手まで,様々な階層で活躍している.

そんな卒業生の中から,多様な卒業生間で情報を交換し仕事に生かしていけるようなセミナーを開設してほしいとの希望が寄せられた.それを受け,2019年にセミナー「フォーラム地球」を立ち上げ,同年8月31日に第1回セミナーを実施した.引き続き第2回を12月1日に行った.ここまでは会場を設定して集合して発表会を行い,懇親会も実施した.しかし,2020年になるとコロナが蔓延し,セミナーを行うことがう不可能になった.2020年5月からZoomを導入したオンラインによるセミナーに切り替えた.2021年3月までに6回のセミナーを実施することができた.Zoomによるセミナーに平行して,小規模の研究発表の機会として「プチセミナー」を実施することにし,11回実施した.

セミナーでは,皆が関心をもっている自然災害,温泉資源,人新世といった自然と社会とに関連する大きなテーマについて発表・議論した.他に小規模なプチセミナーも実施し,調査にあたっての工夫といった比較的小さな話題提供や読書会などを行った.「ブラタモリ」への出演裏話やコロナ禍でのパリの生活なども含めて,参加者が楽しめる工夫もした.

直接的に利害関係のない立場の違う参加者が自由に意見交換でき,現役の学生の時とは違った学びができた.また,遠方からの参加が可能になったことはコロナ禍の副産物ではあるが,リアルでは実現できなかったことであった.Zoomの活用にあたっては,Facebook, Twitter, Noteなど様々なSNSも連動させた.本公演では,オンラインによるセミナーによる異なった立場の社会人間での意見交換の可能性とその効果について考察したい.