日本地球惑星科学連合2021年大会

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[O-02] 自然災害と人 ~ジオパークで地球の声に耳を澄ます~

2021年6月6日(日) 17:15 〜 18:30 Ch.02

コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、佐野 恭平(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、郡山 鈴夏(糸魚川市役所)、横山 光(北翔大学)

17:15 〜 18:30

[O02-P03] 持続可能な地域振興への試み-COVID-19感染拡大時における栗駒山麓ジオパークの取り組みについて-

*長谷川 唯1、中川 理絵1、田中 誠也1、長尾 隼1 (1.栗駒山麓ジオパーク推進協議会)

キーワード:栗駒山麓ジオパーク、ジオパーク、持続可能な開発、地域参画、エンパワーメント

COVID-19の感染拡大による影響により、人が集まるイベントや、これまでに予定されていた様々な事業の実施は困難となった。しかし、栗駒山麓ジオパーク推進協議会では、通常の保護・保全活動や教育活動、経済活動等が制限された中だからこそ実施できる事業を模索しながら取り組んだ。
保護・保全活動では、学術研究助成制度を活用し、大学や研究機関の研究者と協力して、防災教育や社会福祉、生態学等の様々な分野での研究を進め、栗駒山麓ジオパークでの根本となる研究活動を積極的に取り組んだ。
教育活動では、市内の小学校を中心に例年通り学習活動を実施したいとの要望をいただき、十分な感染拡大対策を講じた上で、合計50件(前年比-7件)実施することができた。また、栗駒山麓ジオパークビジターセンターのオンライン案内や、学習支援として、ガイドブックの無償配布等を行った。
経済活動では、COVID-19感染拡大防止のためのガイド行動指針を作成し、人数制限を設けての案内や、マスクを着用しての案内等、安全管理対策を検討し実践した。また、栗駒山麓ジオパークの場所性や地域性を生かした商品を認定する取り組みである栗駒山麓のめぐみについては、COVID-19の感染拡大の影響により、売上が落込む等している認定事業者への支援の一環として、夏に通販サイトの立ち上げを行い、約3か月間、菓子部門の一部認定商品を詰め合わせたセット販売を実施した。その後、販売結果等を踏まえて修正したのち、年末にはお歳暮向けの販売を行い、62件の申込みをいただいた。現在は、2021年6月30日まで、食品(飲食店)部門の店舗を含む17店舗が参加しているスタンプラリーを実施している。
以上をふまえて、COVID-19という新たな自然災害に対し、ジオパークを通して持続可能な地域振興について考える。