日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-07] 高校生ポスター発表

2021年6月6日(日) 13:45 〜 15:15 Ch.27

コンビーナ:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、道林 克禎(名古屋大学 大学院環境学研究科 地球環境科学専攻 地質・地球生物学講座 岩石鉱物学研究室)、久利 美和(気象庁)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構)

13:45 〜 15:15

[O07-P32] 宇宙線検出器のエネルギー校正

*木村 萌恵1 (1.東京都立日比谷高等学校)

キーワード:放射線、CsIシンチレータ、宇宙線

我々の研究グループで使用している宇宙線検出器CosmicWatchはプラスチックシンチレータ中での宇宙線由来の蛍光を、半導体検出器を用いて電気信号に変換している。

宇宙線とは宇宙から飛来する高エネルギーの放射線であり、CosmicWatchでは主にミューオンを検出している。

CosmicWatchで得られる信号値とエネルギー値の対応に関しては調査がされてない。

放射線源Co-60およびCs-137はγ線を放出する放射線源である。

これらは崩壊で放出されるγ線のエネルギーが既知でありそれぞれ318KeV,662KeVである。

Co-60,Cs-137が放出する放射線量を測定し、得られたピークの信号値とエネルギー値の対応を調査した。

通常はプラスチックシンチレータを用いているが、本研究ではよりγ線の検出に特化したCsIシンチレータを用いた調査も行った。

CsIシンチレータを選んだ理由はプラスチックシンチレータと比較してエネルギー感度が高く、無機シンチレータの中で比較的安価で扱いやすいためである。

また、CsIシンチレータはプラスチックシンチレータに比べて蛍光が大きいため、得られた信号値が回路内のアナログデジタル変換の上限を超えていた。

そこで信号値の取得時間を遅延させながら測定することによって、意図的に信号値を減衰させた。

この方法によりCosmicWatchのエネルギー校正を行った。

これらに加えて、検出器を地面に直接置いた場合と屋内での放射線飛来頻度を測定、比較して自宅付近の地面の放射線被ばく量を考察した。