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[SSS08-13] 含水条件における炭質物の熱熟成反応の実験的評価:地震時の断層摩擦発熱の指標として
キーワード:炭質物、赤外分光法
地震性滑りの指標として、断層中に含まれる炭質物の熱熟成反応が、近年用いられている。しかし、地震発生時の断層は水で満たされているにもかかわらず、水が炭質物の熱熟成反応に及ぼす影響についてはこれまで精査されていない。そこで本研究では、水と共存する状態での炭質物の熱熟成の反応性を調べるため、初期熟成度の違う2種の炭質物(褐炭、瀝青炭)を用い、水と共にガラス管に真空封入し、加熱処理を実施した。加熱実験では、炭質物−水量比(乾燥状態, 2:1, 1:4)、ターゲット温度(350, 700, 1050℃)、最高温度保持時間(40 s, 1, 3, 5 h)を変化させて加熱を施した。
その後、実験後試料において、赤外分光分析による分子構造の解析を行った結果、炭質物-水量比が 2:1 における 350、700、1050℃での 40 秒〜5 時間の加熱、1:4 における 350℃での 1, 3, 5 時間の加熱によるAromatic C-H 結合の離脱に、水の有無による有意な差が認められなかった。よって、水の有無は炭質物の熱熟成反応に影響しないこと言え、これまでの構築されてきた炭質物の熱熟成反応の履歴は地震時の摩擦発熱の指標の指標として適用できる。
その後、実験後試料において、赤外分光分析による分子構造の解析を行った結果、炭質物-水量比が 2:1 における 350、700、1050℃での 40 秒〜5 時間の加熱、1:4 における 350℃での 1, 3, 5 時間の加熱によるAromatic C-H 結合の離脱に、水の有無による有意な差が認められなかった。よって、水の有無は炭質物の熱熟成反応に影響しないこと言え、これまでの構築されてきた炭質物の熱熟成反応の履歴は地震時の摩擦発熱の指標の指標として適用できる。