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[HCG23-P07] 上陸台風の降水への都市化の影響
キーワード:気候変動、台風降水、都市化
日本は昔から台風の被害が多い国である。気象庁の統計によると、1991 年から2020 年まで、毎年平均 3 つの台風が日本に上陸している。2019 年の東日本台風による被害額は約 1 兆 8,800 億円であり、統計開始以来最大となった。本研究では、1981 年から 2019年にかけて首都圏に上陸した台風の降水量を分析し、都市部と周辺の農村部の降水の違いを比較した。また、その違いに影響を与えるメカニズムを、再解析データセットを用いて主に地表面粗度と表面熱流束の変化に注目して分析する。首都圏は人口が集中している日本の政治・経済の中心地であり、海に近く平坦な地形のため、台風に対する脆弱性が高い。今後の気候変動適応の一環として、気候変動の人為的な原因である都市化が、首都圏に上陸した台風による降水にどのような影響を与えるかを考察することが必要である。