日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

現地ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-06] 高校生ポスター発表

2023年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 現地ポスター会場 (幕張メッセ展示ホール8)

コンビーナ:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、道林 克禎(名古屋大学 大学院環境学研究科 地球環境科学専攻 地質・地球生物学講座 岩石鉱物学研究室)、久利 美和(気象庁)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 13:45-15:15)

13:45 〜 15:15

[O06-P62] 海陸風は吹いているのか~不知火海の風を探る~

*新宅 草太1、*小林 瑞1、徳丸 亮汰1、本田 琢磨1 (1. 熊本県立宇土高等学校)

キーワード:海陸風、比熱、温度差


1目的
不知火海では海陸風が吹き、それが不知火現象の発生条件の一つとして重要であるということが不知火現象についての研究で分かり、海陸風に興味を持った。そこで、不知火海を吹く風の特徴や海陸風の有無を調べ、海陸風の発生原理を実験で確かめることにした。
2 研究内容
A「海陸風の有無~1日の中での風の吹き方~
松島の風向、風速のデータ(2011年~2020年)をまとめると昼は南西の風、夜は北東の風が多く吹き、昼と夜に風速が速く朝と夕方に遅くなった。これは海陸風の特徴と似ており不知火海に吹いている風は海陸風ではないかと考えた。
B「海陸風の原理」
砂と水の比熱の違いを調べる実験から砂の方が比熱が小さいこと、海陸風のモデル実験から温度差があればその間で風が吹くことが分かった。実際の気温、表面海水温を比べると陸と海で温度差があり昼と夜で温度関係が逆転している。よって不知火海では海陸風が吹いている。
C「不知火海でいつ、どのくらい吹いているのか」
各月での穏やかな天候の日における松島と八代の両方で海風と陸風が吹いた日数を求め、穏やかな天候の日に海陸風が吹いた日の割合を求めた。不知火海では1年中海陸風が吹いていること、夏より冬の方がよく吹くこと、穏やかな日であっても海陸風が必ず吹くとは限らないことが分かった

3 研究のまとめ
不知火海では冬に海陸風が発生しやすくなること、穏やかな日に海陸風がふく可能性はあまり高くないことが今回の研究で分かった。しかし、風は海陸風以外にもあるので海陸風との関係性を知りたい。