日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[E] オンラインポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-EM 固体地球電磁気学

[S-EM14] Electric, magnetic and electromagnetic survey technologies and scientific achievements

2023年5月24日(水) 13:45 〜 15:15 オンラインポスターZoom会場 (4) (オンラインポスター)

コンビーナ:馬場 聖至(東京大学地震研究所)、後藤 忠徳(兵庫県立大学大学院理学研究科)、Yuguo Li(Ocean University of China)、Wiebke Heise(GNS Science, PO Box 30368, Lower Hutt, New Zealand)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/23 17:15-18:45)

13:45 〜 15:15

[SEM14-P22] ニューラルネットワークを用いた比抵抗・地震波速度からの地中温度分布の推定

*山本 壮馬1後藤 忠徳1 (1.兵庫県立大学)

キーワード:ニューラルネットワーク、比抵抗、温度推定

地下の温度分布は、地熱開発において重要である。地熱貯留層を確認するだけでなく、地熱開発前後の熱水循環パターンを議論するための基礎情報である。温度測定は坑井を掘削して実施する必要があり、坑井には深さ3000mを超えるものも見られる。ただ、掘削には多額の費用と環境負荷が伴うため、坑井数は限定される。そこで近年、ニューラルネットワークを用いて温度を推定する手法が見受けられるようになった。本研究では、数値シミュレーションで得た地中温度分布と、この温度分布から岩石物性測定結果などに基づいて求めた比抵抗・地震波速度分布にニューラルネットワークを適用し、地中温度推定を試みた。まず位置情報データのみ用いて、温度を推定する学習モデルを作成した上で、位置情報データと比抵抗データを用いて温度を推定する学習モデルを作成した。また同時に位置情報データと地震波速度についても学習モデルを作成した。ここで、ニューラルネットワークについては、中間層のニューロンの層数と1層あたりのニューロンの個数を変化させて、学習の精度がどう変化するか、コスト関数とテストデータの検証を行った。その結果、位置情報データに加えて比抵抗データを用いた温度推定のほうが、温度分布の推定の精度は高かった。今後は実際のデータをニューラルネットワークに適用する予定である。