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[HCG25-P02] 排水処理と生分解性プラスチック(BPs)生産の両立は可能か?:水素ガス添加脱窒装置内で発生した脱窒反応とBPs生産関連細菌の探索
キーワード:水素ガス添加型脱窒リアクター、排水処理、生分解性プラスチック
世界規模で深刻化するプラスチック汚染問題の解決策に生分解性プラスチック(BPs)の利用促進がある。BPs生産技術の多くは微生物を利用するが、特殊な製造工程を要するため生産価格の高騰につながりBPs利用促進を阻む。排水処理中にBPs生産が達成できれば生産価格の低下につながるが、現在までに具体的な方法は提案されていない。本研究では排水処理とBPs生産を両立する方法を確立するために、水素ガス添加脱窒装置内で発生した脱窒とBPs蓄積現象に着目しその要因を詳しく調べ制御方法を明らかにすることを目的とした。水素ガス添加脱窒装置内部に存在する細菌を単離培養し能力を調べた結果、Thauera属細菌が脱窒能力とBPsの一つであるポリヒドロキシアルカン酸生成能力を有し、装置内部の脱窒とBPs蓄積に関与していたことがわかった。さらにこの単離株の培養液中の炭素成分を制御するとBPs蓄積能力が増強しており、この時脱窒反応も同時に進行していた。この結果からBPs蓄積と脱窒能力が同時に達成できており、排水処理とBPs生産の両立技術の確立につながる基礎的知見を得ることができた。引き続き、脱窒とBPs生産を最大化する条件やその制御方法について調査を進める予定である。