日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-DS 防災地球科学

[H-DS08] 地すべりおよび関連現象

2024年5月31日(金) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:王 功輝(京都大学防災研究所)、千木良 雅弘(公益財団法人 深田地質研究所)、今泉 文寿(静岡大学農学部)、齋藤 仁(名古屋大学 大学院環境学研究科)

17:15 〜 18:45

[HDS08-P04] 斜面災害リスク評価のためのGISを活用した流れ盤・受け盤マップの作成

巌谷 敏光1、*川畑 大作1 (1.国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

キーワード:受け盤、流れ盤、マッピング

地すべりの発生しやすさにかかわる流れ盤・受け盤は,地形面と地層面の幾何学的関係から推測することができる.地形面を作成する際には,地形図の等高線群の密度と方向の配列状態から各種の地形面を識別することができる.また,近年ではDEMの普及により地形面の作成は容易になっている,一方,地質面については地質図から情報を読み取る必要がある.地質図作成においては,地形図の等高線を利用して地層面の地層境界線(界線)が作成される.しかし,地層面は地形面と異なり,離散的なデータに基づいて作られるため,走向傾斜情報や,境界面などの情報から補間する必要がある.点や線データから面を作成する方法には,内挿による空間補間が利用されるが,空間補間の方法については,データ処理の前処理過程を含めると,いくつもの細かい条件や方法が組み合わさっており,それらまで含めると,地層面作成の方法は無数に存在するものと考えられる.そのため,急ぎの解析用途においては,初学者やGIS操作に不慣れな者にとっては迅速な作業が困難になると考えられる.本研究では,地質図作図や読図法に従いながら,一般的なGISの機能を用いて幾何学的な地層面を作成する方法について九州北部地域の佐世保周辺において検討を行った上で流れ盤・受け盤マップの試作を行った.