日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI29] 計算科学が拓く宇宙惑星地球科学

2024年5月29日(水) 13:45 〜 14:45 303 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:大淵 済(神戸大学)、牧野 淳一郎(国立大学法人神戸大学)、亀山 真典(国立大学法人愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター)、堀田 英之(名古屋大学)、座長:亀山 真典(国立大学法人愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター)

14:30 〜 14:45

[MGI29-10] ポスト富岳フィージビリティスタディと計算宇宙惑星科学

*牧野 淳一郎1 (1.国立大学法人神戸大学)

キーワード:高性能計算、大規模シミュレーション

スーパーコンピューター富岳は 2020年度に完成・共用開始し、既に3年目にはいる。宇宙惑星科学においても素晴らしい成果をあげてきている一方、様々な問題点も明らかになりつつある。文部科学省においては、2022年度から2年間の予定で「次世代計算基盤に係る調査研究」をスタートしたが、これは2024年度までの3年間に延長された。2028年度から2030年度頃の完成を目指して、富岳後継となるスーパーコンピュータ、すなわち、「ポスト富岳」について、「具体的な性能・機能等について、サイエンス・産業・社会のニーズを明確化し、それを実現可能なシステム等の選択肢を提案する」ものとされている。すなわち、ポスト富岳のフィージビリティスタディである。

実際にシステムを検討・提案する研究調査チームとして、理化学研究所を代表機関とするチームと、神戸大学を代表とするチームの2つが採択された。理研チームは複数のベンダと共同で、多様な可能性を検討してきた。神戸大学チームは、PFNと共同開発している深層学習向けアクセラレータをベースに、アクセラレータを中心とするシステム構成について検討してきた。

本講演では、講演時点で公開可能な情報をベースに、ポスト富岳のありえる姿、また今後の高性能計算機の発展の方向と、計算宇宙惑星科学の目指すべき方向について発表する。