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[SCG48-04] 海底熱水鉱床開発に向けた環境影響評価の取り組みについて
キーワード:海底熱水鉱床、環境影響評価、環境調査、環境保全策、環境影響予測
国際的に海洋鉱物資源への関心が高まっており、開発に向けた技術的な検討が進められている。日本では「海洋基本計画」と「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」に基づき、海洋鉱物資源の開発に向けた事業が進められている。海底熱水鉱床に関しては独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(以下、JOGMEC)が事業を推進しており、第3期開発計画として平成30年度から令和4年度までの5年間、資源量評価、環境影響評価、採鉱・揚鉱技術、選鉱・精錬技術の各分野における取り組みが行われた。本発表では、第3期計画の内、環境影響評価に関する成果について概要を紹介する。
環境影響評価分野では、海底熱水鉱床の開発における環境影響評価に資するため、環境調査、環境影響予測手法の開発、及び環境保全策の検討が行われた。
環境調査では、第2期計画(平成25年度~平成29年度)までに整備された環境調査手法を用いて、地形や海流等の条件が異なる沖縄海域と伊豆・小笠原海域に賦存する海底熱水鉱床において、物理的環境、海水や堆積物の化学的性質、及び生物の種や数量に関するベースライン調査を行った。また、環境調査において、開発された手法の適用性を確認するとともに、それぞれの鉱床の環境特性を把握した。
環境影響予測では、第2期計画までに開発された粒子追跡モデルに対して、一般公開されているデータや詳細な地形データをもとに作成した流動場を反映するとともに、採鉱等による海底かく乱に伴う濁りが拡散する範囲や、その粒子が沈降して再堆積する厚さを計算・評価した。また、海底付近の流況等の観測データが得られていない海域に対する粒子追跡モデルの適用性を確認した。
環境保全策の検討では、沖縄海域と伊豆・小笠原海域に賦存する海底熱水鉱床において採集された生物の遺伝子解析等を行い、第2期計画までのデータと併せて主な生物種ごとの遺伝的多様性、及び交流関係を把握した。
環境影響評価分野では、海底熱水鉱床の開発における環境影響評価に資するため、環境調査、環境影響予測手法の開発、及び環境保全策の検討が行われた。
環境調査では、第2期計画(平成25年度~平成29年度)までに整備された環境調査手法を用いて、地形や海流等の条件が異なる沖縄海域と伊豆・小笠原海域に賦存する海底熱水鉱床において、物理的環境、海水や堆積物の化学的性質、及び生物の種や数量に関するベースライン調査を行った。また、環境調査において、開発された手法の適用性を確認するとともに、それぞれの鉱床の環境特性を把握した。
環境影響予測では、第2期計画までに開発された粒子追跡モデルに対して、一般公開されているデータや詳細な地形データをもとに作成した流動場を反映するとともに、採鉱等による海底かく乱に伴う濁りが拡散する範囲や、その粒子が沈降して再堆積する厚さを計算・評価した。また、海底付近の流況等の観測データが得られていない海域に対する粒子追跡モデルの適用性を確認した。
環境保全策の検討では、沖縄海域と伊豆・小笠原海域に賦存する海底熱水鉱床において採集された生物の遺伝子解析等を行い、第2期計画までのデータと併せて主な生物種ごとの遺伝的多様性、及び交流関係を把握した。