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[4J1-05] 趣味嗜好の偏りを考慮した学級モデル
キーワード:マルチエージェントシミュレーション、学級モデル
昨今の学級集団の形成において「いじめ」が大きな問題となっている.平成26年度に行われた文部科学省の調査によると,小・中・高等学校及び特別支援学校における「いじめ」の認知件数は188,057件(前年度より2,254件増)で,増加する傾向にある.さらにいじめは暴力や自殺に繋がることもある為,大きな社会問題となっている.教師による適切ないじめ対策行動がいじめを減らすと考えられるが,実際の教育現場においていじめ対策方法の有効性を確認する際,長期間にわたる観測を行う必要がある.そのためコンピュータ上に仮想の学級モデルを構築し,いじめが起こる状況を再現した研究や,コンピュータ上に仮想の学級モデルを構築し,適切ないじめ対策行動を提案する研究が行われている. しかし,実際には誰もが知っていて興味を持ちやすい人気のある趣味嗜好や,一般受けしないような趣味嗜好が存在すると考えられるが,既存手法ではそれが考慮されていない.そこで本研究では,各生徒の趣味嗜好の偏りを考慮し,生徒が話題を選択し,会話を行うことで人間関係を形成する学級モデルを構築し,その有効性を確認した.