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[2I4-OS-15b-02] 代理人としてのAIの検討
キーワード:法学、代理人
本報告では、AIが法制度に影響を与える場面の、特に人間の意思が問題となる契約に着目し、その解決手法としてAIを代理法における代理人として扱う考え方について検討する。AIが法制度に影響を与える理由として、近代以降の法制度が個人の自由意思と自律に基づき主体としての人間と客体としての非ー人間という区別が、AIの在り方となじまないことを議論する研究者がいる。このような考え方をもとに民法領域を考えてみると、特に人間の意思にもとづいて法律効果が生じる契約は重大な問題を孕んでいる。本報告ではこの問題について米国において議論がみられる代理法における代理人としてAIを解釈する学説を検討した。この説は一定の批判があるものの、ローマ法における奴隷や企業の応用的な概念で社会実装の可能性はある。しかしながら、日本法への導入はなお困難が伴う。