[1Win4] ポスターセッション1

[1Win4-72] 技術書典における最適化と機械学習の活用

〇藤原 秀平¹ (1.株式会社 ALGO ARTIS)

キーワード：最適化、機械学習

技術書典は技術書を対象とした同人誌即売会である。技術書典では同じジャンルの本を頒布するサークルが可能な限り近くに集まるように会場内のサークルの席の配置を決定しているが、数百サークルが参加する現在これを手作業で行うことは困難である。そこで、技術書典ではこの作業を自動化するアルゴリズムを開発して6年以上運用し続けている。2024年に開催された技術書典17ではアルゴリズムを改修し、作業負荷を大幅に軽減することに成功した。新しいアルゴリズムでは参加サークルのジャンルを推論を機械学習で推論し、その結果をもとにサークルと席配置を最大マッチングの問題として定式化している。本論文では、機械学習と数理最適化を適切に併用した事例として技術書典のアルゴリズムについて詳しく説明するとともに、実問題への適用と継続的な運用についての知見を紹介する。