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[10a-Z12-10] 【注目講演】フラグメント分子軌道法を用いたSARS-CoV-2スパイクタンパク質の相互作用解析
キーワード:フラグメント分子軌道法, 特異値分解, 新型コロナウイルス
今なお世界中で感染の拡大が続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスであるSARS-CoV-2に関し、表面のスパイクタンパク質の3つのタンパク鎖間の相互作用解析を、高次電子相関を取り込んだ世界最大規模のFMO計算によって行いました。その結果、closed型と感染に関与するopen型との間で鎖間の相互作用エネルギーに顕著な差を見出しました。さらに、特異値分解(SVD)によって相互作用に重要なアミノ酸残基の特定にも成功しました。当日はこれらの詳細についてご報告します。