2022年第83回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

15 結晶工学 » 15.5 IV族結晶,IV-IV族混晶

[21p-A106-1~18] 15.5 IV族結晶,IV-IV族混晶

2022年9月21日(水) 13:00 〜 17:45 A106 (A106)

都甲 薫(筑波大)、松村 亮(物材機構)

17:30 〜 17:45

[21p-A106-18] 偏析法により合成したGeナノシートにおける光電変換の偏光依存性

西嶋 泰樹1、松下 圭吾2、重松 英1、大島 諒1、大田 晃生2、安藤 裕一郎1、白石 誠司1 (1.京大院工、2.名大院工)

キーワード:光電変換、ポストグラフェン、ゲルマネン

我々は14族元素で構成される「14族ポストグラフェン材料」に注目している.本研究では特に14族ポストグラフェンの主要な合成方法である「偏析法」によってアルミニウム(Al)表面に析出した極薄ゲルマニウム(Ge)ナノシートに着目し,スピン軌道相互作用(SOC)に起因する効果の測定を行った.Geナノシートに対して円偏光を照射することにより,Geナノシート内のスピン状態を変調し,SOCに起因した光電変換特性を調査した.その結果,入射光の偏光状態に依存した光電流が観測された.解析の結果,その中でも円偏光のヘリシティに起因する光電流が最も大きな寄与を持っていた.このようなヘリシティ依存の光電流はTMD等で報告があり,新奇2次元物質におけるSOC由来の特異な光学応答を示唆する結果を得た可能性が高い.講演ではより詳細な結果を報告する.