2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

13 半導体 » 13.9 化合物太陽電池

[16p-A304-1~13] 13.9 化合物太陽電池

2023年3月16日(木) 13:00 〜 16:30 A304 (6号館)

反保 衆志(産総研)、野瀬 嘉太郎(京大)

16:15 〜 16:30

[16p-A304-13] RFマグネトロンスパッタリング法によるCu3N薄膜の作製及び
N2雰囲気アニールによるp型伝導の観測

中村 陽紀1、石川 博康1,2、藤中 将人1、片桐 翔1 (1.芝浦工大、2.グリーンエレクトロニクス国際研究研究センター)

キーワード:窒化銅、p型

本研究では、RFマグネトロンスパッタリング法により作製したCu3N薄膜に対しN2雰囲気200~300℃でアニールを施し、特性の変化を調べた。XRD測定では、配向性・半値幅に有意な変化は認められなかった。熱起電力測定では、as-depo.試料は極性判定できなかったが、アニール試料はp型を示した。I-V測定の結果、アニール試料は全て抵抗値が減少した。抵抗値のアレニウスプロットから求めた活性化エネルギーでは、as-depo.試料は75℃以下の低温域で243 meV、75℃以上の高温域では880 meV(大きさから真性領域と考えている)となった。アニール試料は200 meV程度となった。アニールによりアクセプタ・キャリアが増加し真性領域がより高温側に移動したものと考えている。XRDの結果から、ミクロなレベルでの構造変化が原因と示唆される。