[P29-14] 寒冷期における発酵床の利用が子牛の発育に及ぼす影響
【目的】黒毛和種における子牛の生産性を向上させるためには,適切な気温,湿度の管理が重要である.子牛は成牛に比べて体重に対する表面積が大きいため熱が放散されやすく,エネルギー供給源である体脂肪も少ないことから,寒冷ストレスによる増体の低下が問題となっている.牛床の寒冷対策では,敷料に発酵床を用いることで保温効果を高めることが期待できる.そこで本研究では寒冷期における牛床の違いが子牛の発育に及ぼす影響について検討した.
【方法】供試頭数は,黒毛和種育成雌牛34頭を2群に分け,牛床に戻しチップを使用した対照区17頭(187.0±19.9kg)と牛床の一部を発酵床にした試験区17頭(188.1±25.0kg)とした.供試期間は14日間とした.試験期間中の飼料は,粗飼料を自由採食とし,育成配合飼料を1日当たり4㎏/頭給与した.調査項目は,発酵床の内部温度および牛群の平均日増体量とした.
【結果】試験期間中における牛舎内の気温は-10.4±6.9℃であった.また,発酵床の内部温度は,27.0±7.0℃であった.日増体量は試験区(0.91±0.21kg)が対照区(0.35±0.39kg)よりも有意に多かった(P<0.01).以上のことから,試験区は発酵床によって寒冷ストレスの影響が減少し,日増体量が多くなったと推察された.寒冷時における発酵床の利用が子牛の発育に影響を及ぼすことが示唆された.
【方法】供試頭数は,黒毛和種育成雌牛34頭を2群に分け,牛床に戻しチップを使用した対照区17頭(187.0±19.9kg)と牛床の一部を発酵床にした試験区17頭(188.1±25.0kg)とした.供試期間は14日間とした.試験期間中の飼料は,粗飼料を自由採食とし,育成配合飼料を1日当たり4㎏/頭給与した.調査項目は,発酵床の内部温度および牛群の平均日増体量とした.
【結果】試験期間中における牛舎内の気温は-10.4±6.9℃であった.また,発酵床の内部温度は,27.0±7.0℃であった.日増体量は試験区(0.91±0.21kg)が対照区(0.35±0.39kg)よりも有意に多かった(P<0.01).以上のことから,試験区は発酵床によって寒冷ストレスの影響が減少し,日増体量が多くなったと推察された.寒冷時における発酵床の利用が子牛の発育に影響を及ぼすことが示唆された.