The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

[P-29-01_19] Poster session

Fri. Mar 29, 2019 9:00 AM - 3:30 PM ポスター会場・展示 (大教室)

[P29-15] 日本国内で飼育されているブタのアミノ酸要求量見直しへの第一歩 -WLD 三元交雑種肥育豚-

勝俣 昌也1, 高橋 克明2, 金子 政弘2, 大関 輝男2 (1.麻布大獣, 2.日本農産工畜産技術セ)

【目的】日本飼養標準豚(2013年版)には,体重70~115kg期待増体量1000g/dの肥育豚の総リジン要求量は0.59%と記載されている.一方,NRC飼養標準2012年版では,体重75~100kg(増体917g/d)の総リジン要求量は0.84%と記載されている.NRC版はタンパク質蓄積能力が優れた高能力豚のデータを活用しているので推定値が高いと考えられる.日本国内で飼育されているブタも能力は高くなっていると考えるのが妥当であり,栄養素の供給は遺伝的能力を満たすものでなければならないという観点から,日本国内の豚のアミノ酸要求量を見直す第一歩として,本研究を実施した.【方法】平均体重62kgのWLD三元交雑種の肥育豚150頭を供試した.総リジン濃度が0.45%,0.65%,0.85%,0.95%,1.05%の飼料を調製し,供試豚に4週間不断給餌した.試験期間の前半2週間,後半2週間,ならびに通期,それぞれの飼料効率を反応指標として,ガウスニュートン法により総リジン要求量を推定した.【結果】モデルへのあてはまりから,前半2週間と通期の総リジン要求量の推定値を採用した.総リジン要求量の推定値は前半2週間が0.84%,通期が0.80%となった.以上の推定値は,現在日本国内で飼育されている肥育豚のリジン要求量がNRC飼養標準2012年版に記載されている推定値に近いことを示唆している.