津波・高波(1)

[II-79] 汽水域における塩分低下が短波海洋レーダの波浪計測精度に及ぼす影響

〇片岡 智哉¹、藤木 峻²、恩田 充³、村上 裕幸³、守屋 正平⁴、峯村 浩治⁴、金津 伸好⁵ (1.東京理科大学、2.国立研究開発法人　海上・港湾・航空技術研究所　港湾空港技術研究所、3.国土交通省　中部地方整備局　名古屋港湾空港技術調査事務所、4.一般財団法人　沿岸技術研究センター、5.国際航業株式会社)

キーワード：波浪、短波海洋レーダ、伊勢湾、汽水域、塩分

汽水域では河川からの淡水の流入により，塩分が低いほど電気伝導度は低下し，短波海洋（HF）レーダで計測されるドップラースペクトル（DS）のS/N比が低下する．本研究では，台風襲来による降雨・高波浪イベントを対象に，汽水域における塩分低下が伊勢湾短波海洋レーダの波浪計測精度に及ぼす影響を考察した．伊勢湾HFレーダで計測されたDSの異常値を除去することで，波浪計測精度を向上することがわかった．一方，河川からの淡水流入に伴う塩分の低下によって，DSのS/N比が有意に低下して有義波高が過大評価されることがわかった．