第25回応用力学シンポジウム

講演情報

共通セッション

企画セッション(リスクと不確実性の定量化)

企画セッション: リスクと不確実性の定量化

2022年5月28日(土) 13:00 〜 15:15 A会場 (オンライン)

座長:本田 利器(東京大学)

14:45 〜 15:00

[2A13-21-08] 応答曲面による豪雨時にため池のリスク評価

*鄭 詩穎1、西村 伸一1、柴田 俊文1 (1. 岡山大学)

キーワード:ため池、破堤、応答曲面、リスク評価

全国ため池の多くが江戸時代以前に構築されたものであるため,豪雨や地震などの災害要因となることは多発している.この事態に鑑み,豪雨によるため池の破堤被害を効率的に防ぐため,リスクに基づいたため池の改修の優先順位をつける方法を提案する.
本研究は岡山県と広島県の28か所ため池を研究対象として選定した. まずは詳細法から氾濫解析と土地利用を用い,ため池の被害額を算定する.この作業には,多大な計算コストと労力を要するため,この計算を簡略するための「応答曲面」の導出を行っている.ため池に影響を与えた因子を選定し,回帰分析を行い,応答式を作成することにより簡易的にため池の推定被害額を求められる.次に降雨波形をもとにグンベル分布を作成する.貯留関数法と貯留効果と合わせることで破堤に至る確率を求められる.最後に破堤リスクを評価することでため池の改修順位及び応答曲面法の適用性を判断することが目的となっている.