第68回年次大会・工学教育研究講演会

セッション情報

特別企画

特別企画

[SE] 特別企画 工学部長・学長等会議

-不確実性の時代の工学教育-何のための技術者教育か-

2020年9月10日(木) 15:30 〜 16:30 W会場

 エネルギー,人口,環境,気候変動,経済格差などの既存の問題群に加え,COVID-19は,人類社会の未来の不確実性を増大させた。これまでの価値観や思想枠組みを超克し,技術者教育の在り方そのものを再検討すべき時代に入っている。
 講演1では,これまでの高等教育にみられた知識やスキルの育成に加えて,「よりよく生きる」ための科学的な知見の理解と具体的方法の修得を目的とする「ポジティブ・エデュケーション」の理念と方法について検討する。さらに,ポジティブ・エデュケーションの現況を,オーストラリアやメキシコなど世界各地の高等教育やGoogle社をはじめ企業での実践例を交えて報告し,技術者教育への展開の可能性について議論する。
 講演2では,新たな知や利便の獲得は新たな問題(危険源)の創出を意味し,それを予知して効果的な対策を提案することも技術者・研究者の責務であるとの認識の下,高等教育機関における安全教育のあり方について検討する。不確実性が高まる世界で活躍する技術者・研究者を育成するためには,既存のルールを教えるだけではなく,危険を予知し,ルールを提案できる素養を涵養するものでなければならない。その具体例として,元気が出る安全巡視,事故事例から安全対策を考えさせる演習,ヒヤリハットから安全マニュアルを改定させる演習など,ポジティブ・エデュケーションの事例を紹介する。
 これらの講演を通して,これからの技術者・研究者を育てる工学系高等教育機関が担う役割と目指す方向について考える機会としたい.

注)オンタイムの聴講参加は工学部長,学長,校長もしくはそれに準じる方に限定。

15:30 〜 16:30

[SE-01] 特別企画 工学部長・学長等会議

-不確実性の時代の工学教育-何のための技術者教育か-

15:30~15:50 講演(1)
「技術者教育の目指すべきもの−ポジティブ・エデュケーションの可能性−」
  早稲田大学大学総合研究センター教授 札野 順
15:50~16:10 講演(2)
「学生の主体性を引き出す安全教育-その意義と実践例-」
  関西大学化学生命工学部教授 片倉 啓雄
16:10~16:30 質疑応答・討論
×

認証

抄録パスワード認証
抄録の閲覧にはパスワードが必要です。パスワードを入力して認証してください。

×

要旨・抄録、PDFの閲覧には参加者用アカウントでのログインが必要です。参加者ログイン後に閲覧・ダウンロードできます。
» 参加者用ログイン