[LS11-2] PICS予防としてICUダイアリーを始めるための実際と困難
PICS(集中治療後症候群:Post-Intensive Care Syndromeの略)は、重症疾患後に新しく、または悪化した身体機能、認知機能、メンタルヘルスの障害に加え、患者を支える家族のメンタルヘルスが侵される総称であることは我々看護の領域においても広く知れ渡るようになってきました。自施設においても日常臨床実践においてPICSを認識した上で患者と関わるようになってきたように感じます。
PICSを予防するために近年注目されているICUダイアリーは患者の妄想的記憶の隙間を埋め、心理的回復を促進する可能性のあるツールである(Garrouste-Orgeas M, et al. Crit Care Med. 2012)とされています。しかしながらその効果は明確ではない(Aitken LM, et al. 2013)ことや、倫理的な問題など、今後より多くの症例や各施設毎の経験の集積が必要だと思っています。本講演において当施設の実践の一部を紹介し、皆様と情報を交換するひと時とさせていただきたいと思います。
また、集中治療室に退室した後に、訪問していただいた患者とその母親にインタビューをする機会をいただき、集中治療室入院中に感じていた患者側の実の想いを伺ったためご紹介をさせていただきます。
PICSを予防するために近年注目されているICUダイアリーは患者の妄想的記憶の隙間を埋め、心理的回復を促進する可能性のあるツールである(Garrouste-Orgeas M, et al. Crit Care Med. 2012)とされています。しかしながらその効果は明確ではない(Aitken LM, et al. 2013)ことや、倫理的な問題など、今後より多くの症例や各施設毎の経験の集積が必要だと思っています。本講演において当施設の実践の一部を紹介し、皆様と情報を交換するひと時とさせていただきたいと思います。
また、集中治療室に退室した後に、訪問していただいた患者とその母親にインタビューをする機会をいただき、集中治療室入院中に感じていた患者側の実の想いを伺ったためご紹介をさせていただきます。