16:40 〜 17:00
[パネルディスカッション2] 医療機器開発・事業化において踏まえるべき点
~成功事例・失敗事例から~
大手医療機器メーカにおいて技術者としていろいろな新規医療機器の開発に携わってきた。多くの新製品を世に出してきたが、事業として失敗した例、成功した例およびその失敗/成功の要因をいくつか紹介する。個々の事例の失敗/成功の要因はそれぞれ異なっているが、共通して言えるのは失敗例ではニーズの分析が不十分であり、成功例では地の利を生かした長期的なアプローチが功を奏したと言えよう。もちろん成功により得られる栄誉や成果はかけがえのないものではあるが、失敗から得られる知見や経験は曖昧であったニーズを明確にする一つの成果とも言えるのではないだろうか。長期的な視点に立ち、失敗を共有しイノベーションを生む文化の醸成が重要である。医療機器開発では、新規であればあるほど治験必須で有効性を示すエビデンスの重要性が増し、保険収載も一筋縄では進まない。ヒト、モノ、カネを長期的に活かせる体力も必要であることを肝に銘じたい。