第98回日本医療機器学会大会

講演情報

特別講演

特別講演2 日本人のものつくり

2023年7月1日(土) 09:00 〜 09:50 第2会場 (アネックスホール F203)

座長:臼杵 尚志(香川大学)

09:00 〜 09:25

[特別講演2] 輸液・シリンジポンプの開発について

長谷川 英司 (テルモ㈱メディカルケアソリューションズカンパニー ホスピタルケアソリューション事業 メディケーションマネジメントグループ ME)

弊社 テルモ㈱のモノつくりの1つとして、ME機器がある。弊社のME機器は、一般の方にも身近な「電子体温計」から、医療専門性の高い人工心肺装置「ECMO(エクモ)」まで幅広い中、この度は、規模としてはちょうど中程度に当たる、輸液・シリンジポンプを取り上げる。
1970年代からスタートして40年以上に渡り積み重ねてきた、輸液・シリンジポンプの開発の歴史を通して、常に現場の声に耳を傾けて、あくなき改良・改善を進めてきたことを振り返る。
機能としては、輸液チューブをしごき、薬液を送出する輸液ポンプ、シリンジの押子を押し、薬液を送出するシリンジポンプ、とシンプルながら、これらを普及させ、さらに医療従事者と患者さんの皆さまに、安全で、安心して使い勝手よく使用いただけるようにすべく、安全機能やユーザインタフェースの工夫を盛り込んできました。
また近年は、薬液投与の効率化を目指し、ポンプを単体としてではなく、システムとして構成し、 IT技術も活用したソリューション提案を進めることで、モノからコトへの挑戦を始めている。
これらの弊社の活動をお話しさせていただくことで、輸液・シリンジポンプへの理解を深めていただくと共に、ME機器に愛着や興味を持っていただくことへの、一助となりますと幸いである。