第42回日本磁気共鳴医学会大会

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一般演題

安全

安全

Fri. Sep 19, 2014 3:50 PM - 4:40 PM 第5会場 (3F 源氏の間西)

座長:宮地利明(金沢大学医薬保健研究域 保健学系)

[O-2-273] RF発熱の生体影響-磁場強度依存性及びインプラントの効果-

山口大樹1, 安倍雄一郎2, 佐藤栄修2, 百町貴彦2, 柳橋寧2, 市野善郎1, 増田武志2, 伊東学3, 山本徹4 (1.我汝会えにわ病院 放射線科, 2.我汝会えにわ病院 整形外科, 3.北海道医療センター 脊椎脊髄病センター, 4.北海道大学保健科学研究院 医用生体理工学分野)

【背景・目的】昨今、MRIの高磁場化が進み、3.0T MRIが稼動している施設が増加している。MRIの磁場強度が高まるほど、用いるRFパルスの周波数が増加し、そのためSARも増加するが、生体への影響、特に体内金属(インプラント)装着患者への影響の実態が報告されていない。そこで本研究では、腰椎MRI検査における熱感の磁場強度及びインプラントによる違いを調査した。【対象・方法】11ヶ月間に1.0T及び3.0TMRIで腰椎検査を行ったそれぞれ250例及び398例を対象に、年齢、性別、身長、体重、インプラントの有無、撮像時間とともに、検査終了後に熱感の有無及び有害事象についても調査した。また、両機種ともに高速スピンエコー法による3方向(Sag、Axi、Cor)のT1、T2強調撮像を行った。【結果と考察】熱感を自覚した割合は1.0Tで6.8%であったが、3.0Tでは52.5%に増加した(Fig.1)。これらの熱感の自覚には、年齢、性別、BMI及びインプラントの有無による有意差は見られなかった。しかし、3.0Tにおいて、前腕骨髄内釘を装着した患者の1症例で強い痛みにより検査を中止した有害事象があった。【結論】高磁場装置ほど明らかに検査中の熱感を訴える患者が増加したが、インプラントの有無による統計的違いは認められなかった。しかし、唯一の有害事象はインプラント装着患者で発生したので、RF発熱のインプラントの影響の更なる研究が必要である。