[O-3-275] 小児脳腫瘍におけるArterial Spin-Labeling(ASL)による腫瘍血流量の検討
【目的】小児脳腫瘍においてarterial spin labeling (ASL)法による腫瘍血流量と病理組織及び他の画像所見との関連性を検討すること。
【方法】原発性小児脳腫瘍9例(pilocytic astrocytoma, diffuse astrocytoma, glioblastoma, subependymoma, anaplastic ependymoma, choroid plexus papilloma, rosette-forming glioneuronal tumor, medulloblastoma, adamantinomatous craniopharyngioma)を3T MR装置で撮像した。ASLは2D EPI pseudocontinuous ASL法を用いて、ラベル時間1650 ms、post label delay 1525 msに設定した。background suppressionは、1710、2860 msにて行った。ROI法にて腫瘍内の絶対的最大腫瘍血流量(aTBF)を求め、対側正常皮質で除して相対的最大腫瘍血流量(rTBF)を算出した。腫瘍の平均CT値、石灰化の有無、対側正常灰白質とのT2WI信号比、ADCも計測した。病理学的にはCD31抗体染色にて、1視野内の血管面積の割合 (%Vessel)を算出し、MIB-1 index及びWHO Gradeも記録した。統計解析はPearsonの相関係数およびWilcoxonの順位和検定を用いて行い、P<.05を有意とした。
【結果】各腫瘍におけるaTBFは18.2-94.4 mL/100 g/min、rTBFは0.32-3.69、%Vesselは1.9-13.4%で見られた。aTBFおよびrTBFは%Vesselと有意な正相関(r = 0.80; p < 0.01とr = 0.85; p < 0.01)を示した。各TBFはCT値、石灰化の有無、T2、ADC、MIB-1 index、Gradeとの間には有意な相関はなかった。
【結論】ASL法は小児脳腫瘍の血流量評価に有用であると考えられた。
【方法】原発性小児脳腫瘍9例(pilocytic astrocytoma, diffuse astrocytoma, glioblastoma, subependymoma, anaplastic ependymoma, choroid plexus papilloma, rosette-forming glioneuronal tumor, medulloblastoma, adamantinomatous craniopharyngioma)を3T MR装置で撮像した。ASLは2D EPI pseudocontinuous ASL法を用いて、ラベル時間1650 ms、post label delay 1525 msに設定した。background suppressionは、1710、2860 msにて行った。ROI法にて腫瘍内の絶対的最大腫瘍血流量(aTBF)を求め、対側正常皮質で除して相対的最大腫瘍血流量(rTBF)を算出した。腫瘍の平均CT値、石灰化の有無、対側正常灰白質とのT2WI信号比、ADCも計測した。病理学的にはCD31抗体染色にて、1視野内の血管面積の割合 (%Vessel)を算出し、MIB-1 index及びWHO Gradeも記録した。統計解析はPearsonの相関係数およびWilcoxonの順位和検定を用いて行い、P<.05を有意とした。
【結果】各腫瘍におけるaTBFは18.2-94.4 mL/100 g/min、rTBFは0.32-3.69、%Vesselは1.9-13.4%で見られた。aTBFおよびrTBFは%Vesselと有意な正相関(r = 0.80; p < 0.01とr = 0.85; p < 0.01)を示した。各TBFはCT値、石灰化の有無、T2、ADC、MIB-1 index、Gradeとの間には有意な相関はなかった。
【結論】ASL法は小児脳腫瘍の血流量評価に有用であると考えられた。