日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 歩行・姿勢・動作分析

[P26-4] 片麻痺患者の歩行における麻痺側下肢のCOPと床反力の関係

森拓也1, 桑原嵩幸1,2, 久保峰鳴1,3, 君家英子1, ドルジラブダン ムンフデルゲル1, 森公彦2, 野田智之4, 長谷公隆1,2 (1.関西医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座, 2.関西医科大学付属病院 リハビリテーション科, 3.畿央大学 大学院 健康科学研究科, 4.国際電気通信基礎技術研究所 ATR)

【目的】脳卒中片麻痺患者の歩行中のCOPは, 歩行の指標となる. しかし, 力学的観点との結びつきは報告が無く, COPが歩行のどの要素に寄与しているかは不明である. よって, 本研究は, 麻痺肢COPと床反力の関係を検証した.【方法】片麻痺患者4例に足底板COP測定機を装着し, 床反力上の自由歩行を実施した. 解析は, 同期が確認された38歩を対象とした. COPを前後, 内外側に区分し, 区画毎のCOP距離と床反力を統計処理した. なお, 本研究は, AMED(JP20he2202005)の支援を得て実施された.【結果】踵部COPと垂直成分(Fz)の間に負の相関(R=-0.85, P<.01), 前方推進力(Fy)との間には正の相関(R=0.84, P<.01)が同定された. Fyと前内足部COPの間に負の相関(R=-0.87, P<.01), 前外足部COPとの間に正の相関(R=0.76, P<.01)が同定された.【結論】麻痺肢COPは, 個々の歩行のFz成分やFy成分と関連することから, 分析指標に有用である可能性が示唆された.