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[II-P23-07] 血管内エコー補助下に心臓カテーテル検査・治療を施行した造影剤アレルギーの2例
Keywords:造影剤アレルギー, IVUS, カテーテル治療
【背景】造影剤アレルギーのある症例では画像診断や治療に苦慮する。非イオン性低浸透圧ヨード系造影剤の使用により造影剤アレルギーの頻度は低下したが、複雑心奇形患者で繰り返す心臓カテーテル検査・造影によりその危険性は高まる。ガドリニウム等代替造影剤の使用報告もあるが、今回血管内エコー(IVUS)補助下に心臓カテーテル検査・治療を行った2例を経験した。【症例1】2歳女児。TOF、PAに対して両側BTシャント術後。左肺動脈狭窄あり。左BTシャント術後の心臓カテーテル検査でオイパロミン300により喘鳴・低血圧を生じ、アドレナリン禁注を要した。ラステリ術前のカテーテル検査では左BTシャントより0.014インチガイドワイヤー及びイーグルアイで右肺動脈から引き抜き血管内腔を計測して肺動脈に関する情報を補強した。術後カテーテル検査では0.018インチガイドワイヤー及びVisions PV .014で右肺動脈のBTシャント吻合部及び左肺動脈近位部に狭窄を認め、BAP予定とした。【症例2】16歳男性。DILVに対して2歳時TCPCを施行し、左横隔膜神経麻痺を合併した。8歳時、TCPC術後フォローアップカテーテルでイオメロン350により喘鳴を生じステロイド薬を投与した。今回労作時のチアノーゼと息切れのため心臓カテーテル検査を実施した。静脈圧14mmHgと上昇し、INVからコントラストエコー(マイクロバブル法)が強陽性であった。Marshall静脈からの静脈側副血管と診断し、JRを親カテとして0.014インチガイドワイヤー及びイーグルアイを挿入して、血管形態と血管径(5mm)を同定した。Amplatzer Vascular PlugII 10mmで塞栓し、SpO2 92→94%へ上昇し、コントラストエコー陰性となった。【考察】造影剤アレルギーのある患者の画像診断・カテーテル治療にIVUSは有用である。