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[II-P26-03] 当院におけるPLE患者の検討
キーワード:蛋白漏出性胃腸症, リンパ球数, 交感神経
(背景)蛋白漏出性胃腸症は蛋白吸収障害による合併症、免疫グロブリンの低下、リンパ系の異常もきたすことは知られている。リンパ球数は交感神経の刺激で減少、免疫系の低下による感染症を含むその管理は難渋し致命的な要因である。(目的)当院にてPLEと診断された患者について血液生化学、治療内容について後方視的に検討する。(結果)当院にて心疾患術後PLE発症は12例(Fontan術後9例、三尖弁疾患3例)うち死亡4例。現在生存8例(寛解6例、非寛解2例)に関して治療内容、血液生化学的検討を行った。治療内容はACEI投与8例、肺血管拡張薬5例、ステロイド投与4例、サンドスタチン皮下投与1例、ヘパリンCa皮下投与2例、抗アルドステロン剤大量7例であった。非PLE Fontan群(n)50例, PLE寛解群(r)6例, 非寛解群(a)2例に関して、リンパ球数はそれぞれ1994±1115/μl, 918±384/μl, 383±163/μl,(p=0.005) リンパ球数/好中球(L/N)比はそれぞれ0.6±0.04, 0.21±0.01, 0.16±0.05 (p=0.0002)であった。 (結語)PLEが寛解していてもリンパ球は減少する傾向にあり、心不全、交感神経、リンパ系の異常との関連も示唆された。