第53回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

一般ポスター(多領域専門職部門)

教育・管理

一般ポスター(多領域専門職部門) 3 (III-TRP3)
教育・管理

2017年7月9日(日) 13:00 〜 13:30 ポスターエリア (1F 展示イベントホール)

座長:三輪 富士代(福岡市立こども病院)

13:00 〜 13:30

[III-TRP3-02] CCU病棟における薬剤師業務

坪井 彩香, 池谷 健一, 岩崎 剛士, 山崎 友朗, 宇津木 博明, 平野 桂子 (静岡県立こども病院 薬剤室)

キーワード:CCU, 病棟薬剤師業務, 薬剤管理指導

【目的】循環器集中治療病棟(CCU)は10床からなり、心臓外科術後の管理など循環器疾患に対する高度専門医療を提供している。CCU病棟では麻薬やハイリスク薬剤が多く用いられているため、以前より薬剤師による関与が医師、看護師から求められていた。そのため適正な薬剤管理と医療安全面の向上を目的として2013年9月よりCCU病棟における病棟薬剤師業務を開始した。本発表では病棟薬剤師業務の稼働状況を報告する。【方法】CCU病棟における薬剤師業務について実施件数の集計を行い、業務内容の推移と効果を検証した。本研究は倫理審査の承認を得ている。【結果】CCU病棟において担当薬剤師は、薬剤管理指導業務(服薬指導、処方鑑査、注射薬の配合変化、投与速度、副作用等のチェック、TDM等)、問い合わせ対応及び薬剤情報提供業務、麻薬・向精神薬等病棟配置薬の管理業務を実施した。業務開始当初は、流速チェック等注射薬における確認作業が主体となっていたが、徐々に配薬された内服薬の確認など内服薬への関与も多くなった。問い合わせ・疑義照会件数は経年的に上昇した。問い合わせの多かった配合変化について早見表を作成し活用した。【考察】CCU病棟に薬剤師が滞在することにより、問い合わせに対して迅速に対応できるようになった。内服薬投与時および注射薬調製・更新時のダブルチェックに薬剤師が加わることで、看護師同士で行っていた作業を異なる職種間で行うことによる医療安全の向上に繋がるものと考えられた。薬剤師による麻薬、向精神薬等の医薬品管理業務は看護師の負担軽減に繋がっていると考えられる。【結論】CCU病棟における薬剤師業務は、医師・看護師の負担軽減や医療安全に寄与する可能性が示唆された。今後は、医師・看護師との連携を充実させ医薬品の適正使用に貢献していくとともに、薬剤管理指導業務や薬剤情報提供の充実を図っていきたい。